シニア犬は、若い頃と同じドッグフードでは体に負担がかかってしまうことがあります。
そのため、食欲の低下や体重の変化、動きの鈍さなどが気になり始めたら、ドッグフードの見直しを検討しましょう。
本記事では、シニア犬・老犬に適したおすすめのドッグフード、さらに選び方や注意点まで詳しく解説します。
執筆者愛犬の健康寿命を延ばすために、今できる最適な食事管理を一緒に考えていきましょう。
シニア犬にドッグフードの見直しが必要な3つの理由


シニア犬には、シニア犬向けのドッグフードが推奨されますが、中には「今までのドッグフードではだめなの?」と疑問の方もいるかと思います。
そんな方に向けて、ドッグフードの見直しが必要な理由を解説していきます。
理由①:消化機能が低下する
シニア期になると胃腸の働きが弱まり、若い頃よりも消化に時間がかかるようになります。
特に脂肪や動物性たんぱく質は胃腸への負担が大きく、処理しきれないと次のような症状が現れやすくなります。
- 下痢や便秘
- 嘔吐
- 食べているのに体重が落ちる
- 毛艶の悪化
- 腸内環境の乱れ
- 免疫力の低下
- 皮膚トラブル
このような状態は栄養が十分に吸収されていないサインでもあります。
そのため、シニア犬には消化しやすい原材料を使ったフードに切り替え、胃腸への負担を軽くすることが重要です。


理由②:基礎代謝が落ちる
シニア犬はエネルギー消費が落ちるため、若い頃と同じフード量でも体重が増えやすくなります。
代謝が低下すると消費しきれなかったエネルギーが体に蓄積し、肥満へつながり、以下のようなリスクも生まれます。
- 関節への負担増加
- 心臓への負荷
- 糖尿病など生活習慣病
- 動きが鈍くなることでさらに運動不足に
- 寿命が短くなる
基礎代謝が落ちることは単に太りやすいだけでなく、健康に直結する問題です。
そのため、シニア期には低カロリー・低脂肪のフードに切り替え、適切に体重管理していく必要があります。
参考:「VCA」にて「糖尿病・心臓病・高血圧等のリスクがある」との記載
理由③:筋肉量が減少する
シニア期になると、活動量の低下や代謝の変化によって、少しずつ筋肉量が減っていきます。
筋肉量が減少すると基礎代謝もさらに下がり、健康維持が難しくなる悪循環が生まれやすくなります。



筋肉が弱ることで関節にかかる負担が増えるため、シニア犬に多い関節トラブルを引き起こす原因にもなりかねません。
そのため、シニア犬のフードでは、消化しやすく吸収効率の良い良質なたんぱく質を取り入れることが大事です。
参考:「PURINA」にて「筋肉量減少と加齢性関節症は併存する」との記載
シニア犬のドッグフードを選ぶ際の5つのポイント


シニア犬のドッグフードを選ぶ際は、上記のポイントをチェックすることが大事です。
それぞれのポイントを確認し、より愛犬に適したドッグフードを見つけられるようになりましょう。
何歳からシニア期なのか確認する
| 体格 | シニア期の目安 |
|---|---|
| 小型犬 | 11~12歳 |
| 中型犬 | 10歳 |
| 大型犬 | 8歳 |
| 超大型犬 | 7歳 |
上記のように、犬のシニア期は体格や犬種によって異なります。



大型犬ほど老化が早く、関節や内臓への負担も大きくなりやすいため、フードの見直しも早めに意識しましょう。
「昔飼っていたワンちゃんは10歳から切り替えた」などとあいまいな目安でドッグフードを切り替えると、遅い場合もあります。
今の愛犬が何歳からシニア期なのか、しっかりと調べたうえで切り替えましょう。
参考:「VCA」にて「小型犬は11~12歳、中型犬は10歳、大型犬は8歳、超大型犬は7歳前後で高齢者」との記載
低カロリー・低脂肪設計のものを選ぶ
シニア犬は基礎代謝が下がり、若い頃と同じ量を食べても太りやすくなるため、カロリーや脂肪を適度に抑えたフードを選ぶことが重要です。
特に運動量が少ない犬や、体重が増えやすい体質の犬は、脂肪分の調整が健康管理に直結します。
脂肪を必要以上に摂取すると、肥満だけでなく心臓や関節への負担が大きくなり、シニア犬に多い生活習慣病のリスクも高まります。



低脂肪設計でありながら、必要な栄養はしっかり摂れるバランスの良いドッグフードを選びましょう。


良質なたんぱく質が含まれているものを選ぶ
- 放し飼いの鶏肉
- 放牧されて育った牛や羊
- 魚類(サーモンなど)
シニア犬は筋肉量が落ちやすく、体力を維持するためにも良質なたんぱく質をしっかり摂ることが欠かせません。
たんぱく質は筋肉だけでなく、免疫力や皮膚・被毛の健康にも関わるため、シニア期こそ質の高さが重要になります。



消化吸収がしやすい鶏や魚が使われているフードは、胃腸への負担を抑えつつ必要な栄養を効率よく補給できます。
一方で、質の低い副産物や植物性たんぱく質ばかりのフードは、吸収効率が悪く、必要なアミノ酸が不足しかねません。
筋肉の維持はシニア犬の健康寿命に直結するため「たんぱく質の量」だけでなく「どの原材料から作られているか」をチェックして選ぶことが大切です。
参考:「FOXCREEK」にて「鶏肉・七面鳥・魚などが消化しやすく良質なたんぱく質源」との記載
全年齢用のドッグフードもチェックする
「シニア用」に限定せず、全年齢対応のフードも選択肢として検討する価値があります。
オールステージのフードは年齢に関係なく必要な栄養を満たすよう設計されており、たんぱく質や消化しやすい原材料が使われているのが特徴です。



全年齢用だと、よりドッグフードの選択肢が広がるので、ワンちゃんの好みに合ったものが見つかりやすいという利点もあります。
ただし、脂肪やカロリーがやや高めに設定されている場合もあるため、体重が増えやすいシニア犬はバランスを調整する必要があります。
「シニア用では食いつきが悪い」という場合は、全年齢用も幅広くチェックし、より愛犬に合ったドッグフードを見つけましょう。


添加物・保存料を確認する
- 人工着色料・人工香料が使われていないか
- 酸化防止剤が必要最低限か
- 聞き慣れない化学的な添加物が多すぎないか
シニア犬は体の機能が少しずつ弱くなるため、体に負担をかける不要な添加物や過剰な保存料が含まれていないかを確認することが大切です。



特に人工的な香料・着色料は犬の健康維持に必須ではありません。
保存性を高めるための成分自体は一定量必要ですが、品質の高いフードは自然由来の保存方法を採用していたり、酸化防止剤も抑えられていたりします。
原材料表から「聞き慣れない添加物が多くないか」をチェックし、より安心して与えられるフードを見つけましょう。
シニア犬・老犬におすすめのドッグフード3選


- 「穀物不使用」「低炭水化物」「低 GI」で犬本来の食事へ
- AATU・Orijen・ACANA・Ziwi Peak・Kia Ora などプレミアムフードが中心
- アレルギー・腎臓・関節・シニア犬など悩みに応じてフードを選べる
- 愛犬の「原材料」にこだわりたい飼い主さん
- アレルギー・皮膚トラブル・被毛の状態などが気になっている飼い主さん
- 小型犬~大型犬までフードをグレードアップしたい飼い主さん
- 消化が弱め・胃腸に負担が出やすいワンちゃん
- 食いつきがあまり良くないワンちゃん
- 運動量が多い活発なワンちゃん・筋肉維持が必要なワンちゃん
\ 【穀物不使用】10種類以上のフードに対応 /
シニア犬・老犬におすすめのドッグフードを3つ厳選しました。
それぞれチェックしていただき、より愛犬に適したドッグフードを見つけてください。
オリジン・シニア


| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原産国 | カナダ |
| カロリー(100g中) | 363kcal |
| 保証分析値 | 粗たんぱく質(以上) 38 % 粗脂肪(以上) 15 % 炭水化物(以下) 19 % 粗繊維(以下) 8 % 水分(以下) 12 % 灰分(以下) 8 % カルシウム(以上) / リン(以上) 1.2 % / 0.9 % オメガ6脂肪酸(以上) 3.0 % オメガ3脂肪酸(以上) 0.8 % DHA / EPA (以上) 0.2 % / 0.2 % グルコサミン(以上) 700 mg/kg コンドロイチン硫酸(以上) 600 mg/kg |
| 原材料 | 新鮮鶏肉、新鮮七面鳥肉、新鮮イエローテイルカレイ、新鮮全卵、新鮮丸ごと大西洋サバ、新鮮鶏レバー、新鮮七面鳥レバー、新鮮鶏心臓、新鮮七面鳥心臓、新鮮丸ごと大西洋ニシン、ディハイドレート鶏肉、ディハイドレート七面鳥肉、ディハイドレート丸ごとサバ、ディハイドレート鶏レバー、ディハイドレート七面鳥レバー、丸ごとグリーンピース、丸ごとシロインゲン豆、赤レンズ豆、新鮮チキンネック、新鮮鶏腎臓、ピント豆、ヒヨコ豆、グリーンレンズ豆、レンズ豆繊維、天然鶏肉風味、鶏軟骨、ニシン油、粉砕鶏骨、鶏肉脂肪、七面鳥軟骨、乾燥ケルプ、フリーズドライ 鶏レバー、フリーズドライ七面鳥レバー、新鮮丸ごとカボチャ、新鮮丸ごとバターナッツスクワッシュ、新鮮ケール、新鮮ホウレン草、新鮮カラシ菜、新鮮コラードグリーン、新鮮カブラ菜、新鮮丸ごとニンジン、新鮮丸ごとリンゴ、新鮮丸ごと梨、カボチャの種、ヒマワリの種, 亜鉛タンパク化合物, ミックストコフェロール(天然酸化防止剤), チコリー根, ターメリック, サルサ根, アルテア根, ローズヒップ, ジュニパーベリー, 乾燥 ラクトバチルスアシドフィルス菌発酵生成物, 乾燥 プロバイオティクス発酵生成物, 乾燥 ラクトバチルスカゼイ発酵生成物 |
- 自然界の食事バランスを再現した「ホールプレイ製法」
- 人工的な添加物を極力排除
- シニア期の筋肉維持や体重管理に配慮
オリジン・シニアは、動物性原材料を豊富に使い、自然界の食事バランスを再現する「ホールプレイ製法」を採用しています。



そのため、自然な形で栄養を得られるのが特徴です。
筋肉維持に欠かせないたんぱく質が豊富で、シニア犬でも体の負担なく吸収しやすいよう炭水化物を控えめに設計しています。
また、関節ケア成分であるグルコサミンやコンドロイチンも配合されており、歩行が不安定になりやすいシニア期のサポートにもぴったりです。
人工的な添加物を極力排除しているため、原材料の質を重視する飼い主さんにも選びやすいドッグフードです。
| 内容 | 料金(税込) |
|---|---|
| オリジン シニア2kg | 通常:8,800円 割引時:7,480円 |
| オリジン シニア6kg | 通常:22,000円 割引時:18,700円 |
| オリジン シニア11.4kg | 通常:30,800円 割引時:26,180円 |
| 送料 | 本州、四国・九州:750円 北海道:1,400円 沖縄:1,750円 ※8,280円以上の買い物で送料無料(沖縄・離島を除く) |
\ 動物本来の食事を再現 /
アカナ・シニア


| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原産国 | カナダ |
| カロリー(100g中) | 332.5kcal |
| 保証分析値 | タンパク質 33%以上 脂肪 14%以上 繊維 6%以下 灰分 6%以下 水分 12%以下 カルシウム 1.5%以上 リン 1.1%以上 オメガ 6 2.2%以上 オメガ 3 1.0%以上 |
| 原材料 | 新鮮鶏肉(19%)、乾燥鶏肉(18.5%)、丸ごと赤レンズ豆、丸ごとグリーンピース、乾燥七面鳥肉(6%)、新鮮鶏内臓(レバー、心臓)(5%)、乾燥ニシン(4%)、エンドウ豆繊維、卵(4%)、生カレイ(4%)、フィッシュオイル(3%)、丸ごとヒヨコ豆、丸ごと緑レンズ豆、丸ごとイエローピース、エンドウ豆スターチ、鶏脂肪(1%)、生七面鳥レバー(0.5%)、乾燥ケルプ、新鮮丸ごとカボチャ、新鮮丸ごとバターナッツスクワッシュ、新鮮丸ごとニンジン、新鮮丸ごとリンゴ、新鮮丸ごと洋梨、新鮮丸ごとズッキーニ、乾燥チコリールート、新鮮ケール、新鮮ホウレン草、新鮮カブラ菜、新鮮ビートの葉、新鮮丸ごとクランベリー、新鮮丸ごとブルーベリー、新鮮丸ごとサスカトゥーンベリー、ターメリック、オオアザミ、ゴボウ、ラベンダー、マシュマロルート、ローズヒップ酸化防止剤:植物油から抽出したトコフェロール:121mg、クエン酸:40mg、ローズマリーエキス:80mg、添加栄養素(1kgあたり):3a890塩化コリン(コリン):700mg、3b606(亜鉛:75mg)、3b406(銅(II):5.5mg)、3a821ビタミンB1:25mg、3a841ビタミンB5:8mg、3a831ビタミンB6:7.5mg、3a672aビタミンA:7500IU、3a671ビタミンD3:1000IU、3a700ビタミンE:100IU、添加腸球菌:4b1707エンテロコッカスフェシウム菌NCIMB104152.2×10^6CFU |
- 340gから気軽に試せる
- 脂質やカロリーを抑えたバランスの良い設計
- グレインフリーで負担が少ない
アカナ・シニアは、必要な栄養素を確保しながらも、脂質やカロリーを抑えたバランスの良い設計が特徴です。
穀物を使用していないため胃腸への負担が軽く、アレルギーや消化不良が気になるシニア犬にも適しています。



必要以上に原材料を増やさず、化学的な添加物も少ないため、体が敏感になりがちなシニア犬でも安心して与えやすいのも魅力です。
高品質でありながら価格も比較的手頃で、340gから試せるのもおすすめのポイントです。
初めてプレミアムフードに挑戦する飼い主はアカナ シニアから始めてみてはいかがでしょうか。
| 内容 | 料金(税込) |
|---|---|
| アカナ シニア340g | 通常:1,210円 |
| アカナ シニア2kg | 通常:7,480円 |
| アカナ シニア11.4kg | 通常:25,300円 割引時:21,505円 |
| 送料 | 本州、四国・九州:750円 北海道:1,400円 沖縄:1,750円 ※8,280円以上の買い物で送料無料(沖縄・離島を除く) |
\ 愛犬の本能に応える高タンパク・グレインフリーフード /
トライプドライ・グリーントライプ&ワイルドサーモン


| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原産国 | カナダ |
| カロリー(100g中) | 359.6kcal |
| 保証分析値 | たんぱく質 30.0%以上 粗脂質 16%以上 炭水化物 33%以下 水分 10%以下 粗灰分 7.0%以下 粗繊維 4.0%以下 オメガ6脂肪酸 2.3% オメガ3脂肪酸 1.5% タウリン 2790mg/kg リン 0.8%以上 マグネシウム 0.10%以下 |
| 原材料 | ラムトライプ、サーモン、エンドウ豆、エンドウ豆澱粉、乾燥七面鳥、エンドウ豆タンパク、キャノーラ油(ローズマリーエキスで保存)、亜麻仁、ナチュラルフレーバー(鶏レバーオイル)、キノア、カボチャ、ほうれん草、ニンジン、ブロッコリー、クランベリー、リンゴ、ブルーベリー、バナナ、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、第二リン酸カルシウム、塩化カリウム、サーモンオイル(ミックストコフェロールで保存)、チコリ根、塩化コリン、ビタミンA、ビタミンD3サプリメント、ビタミンE、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、リボフラビン、硝酸チアミン、塩酸ピリドキシン、葉酸、ビタミンB12サプリメント、硫酸亜鉛、硫酸鉄、亜鉛タンパク化合物、鉄タンパク化合物、硫酸銅、酸化マンガン、銅タンパク化合物、マンガンタンパク化合物、ヨウ素酸カルシウム、亜セレン酸ナトリウム)、タウリン、乾燥ラクトバチルス・アシドフィルス発酵物、乾燥ラクトバチルス・カゼイ発酵物、乾燥ビフィドバクテリウム・サーモフィラム発酵物、乾燥ストレプトコッカス・フェシウム発酵物、ユッカシゲラ、ローズマリー、カイエン、ペパーミント、タイム、緑茶抽出物 |
- ラムのグリーントライプが主成分
- 嗜好性が高く食いつきにも期待大
- 胃腸が弱りやすいシニア犬でも負担が少ない
トライプドライ・グリーントライプ&ワイルドサーモンは、強い嗜好性を持つ「グリーントライプ」を主原料としている点が大きな特徴です。
グリーントライプとは、牛や羊などの草食動物の未洗浄の胃を指し、天然の消化酵素や乳酸菌、アミノ酸を豊富に含んでいます。



漂白や高温処理を行わないため、これらの有益な成分がそのまま残り、胃腸が弱りやすいシニア犬でも負担をかけずに栄養を吸収しやすいのが魅力です。
さらに、ワイルドサーモンから摂れるオメガ3脂肪酸が関節や皮膚・被毛の健康をサポートしてくれるため、不調が気になるシニア期にもぴったりです。
栄養密度も高く、痩せやすいシニア犬のエネルギー補給にも向いています。
| 内容 | 料金(税込) |
|---|---|
| トライプドライ・グリーントライプ&ワイルドサーモン907g | 2,750円 |
| トライプドライ・グリーントライプ&ワイルドサーモン2.72kg | 6,380円 |
| トライプドライ・グリーントライプ&ワイルドサーモン6.35kg | 13,750円 |
| トライプドライ・グリーントライプ&ワイルドサーモン11.34kg | 20,900円 |
| 送料 | 本州、四国・九州:750円 北海道:1,400円 沖縄:1,750円 ※8,280円以上の買い物で送料無料(沖縄・離島を除く) |
\ 世界初のドライフード /
シニア犬のドッグフードで注意するべきポイント


シニア犬向けのドッグフードを選ぶ際にはいくつか注意するべき点があります。
ドッグフードの切り替えをすることで、逆に健康に問題が出てくる可能性もあるので、以下のポイントもチェックしておいてください。
食べない状態が続く場合は動物病院に相談する
- 食欲不振が数日続く
- 水も飲まない
- ぐったりしている
- 嘔吐・下痢を伴う
愛犬が急にフードを食べなくなった場合、ドッグフードの影響ではなく、腎臓・肝臓などの内臓トラブルが原因で食べられなくなるケースも少なくありません。
1〜2日程度の食欲低下であれば様子見できますが、数日続く・水も飲まない・ぐったりしているなどの症状は早めに動物病院を受診しましょう。



特にシニア犬は体調の回復が遅く、食べない状態が続くと一気に体力が落ちてしまいます。
食欲低下はシニア期の体の変化を知る大きなサインになるため「単なるわがまま」と判断せず、原因を専門家に確認することが重要です。
急な切り替えは下痢や嘔吐の原因になる
シニア犬は胃腸の働きが弱くなっているため、突然フードを切り替えると体がうまく対応できず、下痢や嘔吐などの消化不良を起こしやすくなります。



特にシニア期はちょっとした変化でも負担になりやすいため、フードの変更は慎重に行う必要があります。
切り替える際は、現在のフードに新しいフードを少量混ぜ、10日ほどかけて徐々に割合を増やしていくのが理想です。
- 1〜3日目…7:3程度
- 4〜6日目…5:5 程度
- 7〜10日目…3:7程度
この段階的な移行を行うことで、胃腸への負担を最小限に抑えつつ、新しい栄養バランスにスムーズに慣れさせることができます。
低脂肪すぎるフードは栄養不足を招く
- 体力や筋肉量の低下
- 被毛の艶が悪くなる
- 寒がりになり震えることが増える
シニア犬は太りやすくなるため「脂肪は少ない方が良い」と考えがちですが、脂肪を減らしすぎるとエネルギーが不足し、体力や筋肉量の低下を招きます。
特にシニア期でも活動量がそこまで落ちていない犬や、体が細めの犬の場合は、適度な脂肪を摂取しないと痩せすぎてしまうこともあります。



また、脂肪には脂溶性ビタミンの吸収を助ける役割もあるため、必要最低限の脂肪は健康を維持するうえで欠かせません。
そのため、シニア犬用フードを選ぶ際は「低脂肪すぎないか」「エネルギー量は適切か」を確認し、体重や体格に合ったバランスの良いフードを選ぶことが大切です。
シニア犬のドッグフードに関するよくある質問
- シニア犬には無添加ドッグフードの方が良い?
-
無添加の方が体への負担は少なく安心して与えられます。
ただし「完全無添加」である必要はなく、保存に必要な最低限の成分が使われているフードなら問題ありません。
人工添加物が多すぎるフードだけ避ければ十分です。
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ドッグフードは無添加×国産が安心?注意点と後悔しない選び方を解説 愛犬の健康を第一に考える飼い主にとって、ドッグフード選びは非常に重要ですよね。 「無添加」や「国産」と表示されたフードを見かけると、何となく安心できると感じる... - シニア犬にはドッグフードをふやかすほうが良い?
-
噛む力が弱っているシニア犬や食欲が落ちている犬には、ふやかしたフードが食べやすくなり効果的です。
消化もしやすくなるため、胃腸が弱っている場合にも向いています。
ただし、歯や胃腸に問題がない犬は無理にふやかす必要はありません。
- シニア犬が急に食べないのは老化のせい?
-
老化で食欲が落ちることはありますが、急な食欲低下は病気が原因のことも多いです。
特に腎臓・肝臓のトラブルはシニア犬によく見られます。
急な食欲不振が続く場合は、老化と決めつけずに動物病院で確認しましょう。
- 国産のドッグフードのほうが良い?
-
国産だから必ず安全・高品質というわけではありませんが、配送期間が短く、酸化しにくい点はシニア犬にとってメリットです。
ただし、日本はペット先進国ではなく、法律の整備も遅れているため海外製のドッグフードのほうが高品質と考える見方も強いです。
「国産かどうか」よりも原材料や製造基準をしっかり確認して選ぶことが大切です。
まとめ
シニア犬は消化機能や基礎代謝が低下し、筋肉量も減っていくため、年齢に合わせたフード選びが健康維持の鍵になります。
カロリーや脂肪を抑えつつ、良質なたんぱく質をしっかり摂れるドッグフードを選び、シニア期のワンちゃんの健康を維持しましょう。
参考文献
・VCA






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